2016/09/05

LTVを使った業務改善の手法

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以前の記事で弊社大塚がLTVの計算方法とアクションにつながるLTVの分解方法
を紹介しましたが、今回はLTVの実業務での使い方、業務改善への使い方をご紹介します。

現場の前線を離れた管理職さまにおススメ

この分析手法は自身が前職時に分析の必要性がわかりながらも、そもそもの計算や分析自体が難しい!と感じているときに、同業者やコンサルさんなどから意見を伺いながら、比較的簡単に現場の状況が把握できる、現場を離れてしまった管理職さん向け、ということで教えてもらってきた手法です。特別な取得や計算方法が不要で簡単に現場の全体像がつかめる手法です。

はじめに 直近1年分の内訳を並べる

まずはじめに直近12か月分の大まかな成果数値、具体的には

新規数
リピーター数
合計売上

上記のような一般的にどのネットショップでも取得している表を用意します。
ダミーの数字を入れて、表にすると下記のようなイメージです。

(数値はダミーの数値です)

ltv_analyze3

LTVを算出する際は以前の記事でもご紹介している・・・

1)LTV=年間売上高÷年間顧客数
2)LTV=平均客単価×平均購入回数(年間)

上記の公式のうち導きやすい公式をご利用ください。
使い方はどちらでも算出できますが、

2)LTV=平均客単価×平均購入回数(年間)

こちらの記事の方がおすすめです。

理由はLTVを算出する前段階で中間指標である

・平均客単価
・平均購入回数

上記2点もわかっていると、この後の分析時の原因を掘り返すときに便利だからです。

ということで

・平均客単価
・平均購入回数

を加えた表は下記になります。

(数値はダミーの数値です)

ltv_analyze4

オススメ!簡易な分析はエクセルの「クイック分析」が便利

エクセル2013年以降の機能にある「クイック分析」という機能がグラフの可視化にとても便利です。
この機能を使うと集計数値が簡単にグラフに可視化できます。

今回の表をグラフにすると下記となります。

<クイック分析データバーを使った図>

ltv_analyze1
クイック分析の使い方
①対象のセルを選択
②右下に出てくる「クイック分析」アイコンをクリック
③表示されるメニューから任意のグラフを選択

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と選ぶだけです。今回は数値の変動が見やすいように「データバー」というグラフを使いました。

このデータバーを使うと変化のあった数値を見逃しにくなります。今回のサンプルデータ内だと「6月」が作成ミスをしていることが一目瞭然です。

このようにグラフの利点はパッと見て状況がわかること、数字だと初見では見逃しがちな項目を漏れなく見つけることですね。他にも複数人で閲覧していると人によって数字の解釈が異なるケースがあり、チームとして分析の方向を見失うケースがあります。

他にも通勤時・会議時などに急に数値や概要を訪ねられた時などに数値の概要を思い出しやすいというメリットがあります。

そのような問題を解決すべくグラフ化というのは分析時にとても重要なのですが、エクセル2013年以降のクイック分析機能を使うとこんなに簡単に数字を可視化できるのであれば使わない手は無いですね。

それではここから実際の分析に入って参ります。

はじめにLTVを中心に全体を確認

まずは並べた全体の数値を見て行きます。
ここも傾向が分かるように折れ線グラフなどを使うと一層わかりやすいです。

変化のあった箇所・変化の始まった箇所に注目

全体を見た次の段階では変化のあった箇所・変化の始まった箇所に注目しましょう。

もし変化があった場合は、変化が生まれた月と前の月で何か変わったこと、具体的には

・制度やキャンペーン
・新規広告施策

などを疑って振り返ってみてください。

そこに変化が生まれたヒントが隠れているケースがあります。
筆者の経験ではそのタイミングに「新しい集客施策を試した」や「高単価や定期商品の導入」などが大きな影響を及ぼすことが多い気がします。

そういった振り返りが素早くできるためにも、各部門との施策や制度の共有は一つのファイルに記録しておくのがおすすめです。またWEBに関係する数値はGoogleアナリティクスのメモ機能が便利です。

<Googleアナリティクスのメモ機能>

ltv_analyze2
Googleアナリティクスのメモ機能の使い方
①ユーザー > サマリーをクリック
②の箇所の▲印をクリックすると記述フォームが開きます、その中に「いつ・何が起きたか」を記入しておくと変化の理由を素早く認識できます。

今回のサンプル図の例ですと8/26にキャンペーンを終了したので明らかにアクセスが減ったのだろう。という仮説が立てやすくなります。このメモ機能内にトピックスを入れていると後で変化や効果を振り返る際に非常に便利なのでとてもおススメです。

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集計結果を短期的に見ればキャンペーンは再開した方がよいのですが、LTVをみて分析をする上では、短期的な効果に反応するのではなく、年間スパンのLTVで長期的影響力を見て判断することが大切です。

一般的にはキャンペーン等を実施すると「バーゲンハンター」と呼ばれるSALE時のみに反応する、一時的なお客様が増えることを嫌う傾向がありますが、長期的なLTVで成果を見ることで、自社の商品特性や媒体とのマッチングによってはバーゲンハンターを入れることが良い結果に作用しているケースもあり得ます。

 

変化が見られなかった場合

反対に変化が見られなかった無い、平坦なグラフになってしまった場合は…そういったケースではあえて穴を探す
必要は無いというのが自身の考えです。

改善をするためにあえて穴の無いところを無理やり掘り返したとしても、そこは改善の余地がない穴かもしれません、
他の作業に費やすのがおすすめです。

まとめ:大きな数値LTVを見つつ、小さな変化を見逃さない

ltv_analyze6

この分析の良いところは簡単でありながら、小さな変化に気付ける点です。
数値は取得のし易い粗い数値ですし、変化を振り返る際も運営情報といった日常から組織で共有している情報をベース振り返ることができるので特に部署や役職を問わず組織の全体像が見渡せる分析です。

ネットショップ運営ではCPMやRFM分析といった多くの分析手法がありますが、はじめから取り入れるには計測や計算のハードルが高くややとっつきにくいという声をよく聞きます。

今回ご紹介したLTVからの全体分析などの比較的優しい分析から入りつつ、自社に足りない・
今後強化すべき方針がある程度見えてきた段階で次の分析手法を探されてはいかがでしょうか?

 

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