2016/06/09

KPIとは?その意味とECにおけるKPI 分析をわかりやすく公開

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ECサイトのWebマーケティングは実店舗と比べ目標数値が取得しやすく、中間目標、最終目標といった様々な目標値が把握しやすく、改善や分析もしやすいのがメリットですよね。

しかし実際のECサイトの運営時には新規獲得を優先したり、発送やカスタマーサポート業務の忙しさから、重要目標・戦略目標・達成目標といった重要な数値の取得や管理・分析を怠ってしまうとういう運営者様は多いのではないでしょうか?

しかし、繁盛しているECサイトはあらゆる活動にKPIを設定し、達成指標を管理、目標設定と振り返りを常に行い数値の改善に取り組んでいます。

そこで本日はECサイト運営者が押さえておくべき重要なKPIを部門別にご紹介します。

KPIとは?その意味とKPIの設定が重要な理由

・KPI=key performance indicators 重要業績評価KPI と言います。

ECサイト運営を始めるにあたり、まず設定するKPIとして思いつくものは…

・新規獲得人数
・広告費
・顧客獲得コスト(CPA)
・MR (media ratio)
・平均購入回数
・LTV

等がありますよね。

KPIを設定することで、施策の一つ一つがECサイトの目的である利益アップ(売上を上げる、コストを下げる)に貢献しているか?を判断する基準になります。

しかしKPIというものは本来、進むべき方向の経過観察とともに、各部門が進むべき方向を誤っていないか?
その数値に改善の余地があるのか、改善すべき策があるのか、といった方向性を見極めるKPIであるべきなので、上記のKPIだけではある程度の経営状況は見えたとしても、具体的な課題や改善策を見出す「現場担当レベル」のKPIとしては、もう少し「細分化」が必要になります。

各部門を分解してKPI(重要業績評価指標)を考える

ECサイトKPI1
この「分解」こそが、ECサイト運営の経験者でないとわかりにくく、新規で始められる方にはなかなか思いもつかないKPIであったりとするので、書籍を購入されたり、ECサイト運営のコンサルタントのセミナーを拝聴されたりするのではと思います。

そこで今回の記事では上記の一般的なKPIからもう1段階現場レベルに落とし込んだ、各部門別で抑えておきたいKPIの一例をご紹介します。

今回は部門を下記の5パターンに分けてご紹介を致します。

1)WEBサイト
2)ステップメール
3)物流
4)コールセンター
5)決済

次に各部門ごとのKPIについて説明していきます。

各部門でのKPI:WEBサイト

ECサイトに限らずWEBサイトの成果を図る基本的なKPIとして広く普及したKPIです。

このあたりのKPIの取得はグーグルアナリティクスやカートシステムに搭載されたアクセス解析ツール・分析ツールで取得が可能です。

ただし、このKPIをみているだけでもまだ具体的な改善策や売上に直結するKPIとしては弱いです。
よってもう少し具体的な数値を設定、監視するのがおすすめです。具体的なKPIをご紹介致します。

その他、おすすめのKPI
かご落ち率…「かご落ち率(%)=購入完了数÷かごに入った数×100」で導ける数値です。

この数値の監視がおすすめな理由はコストを掛けずとも改善効果が得やすい点です。
かご落ち率の平均は60%を超える。といった調査が発表されているなど、どんなサービスであっても高い傾向があります。

この数値はカートの入力補助機能’(EFOツールの導入)で改善できる可能性が高いです。
よりコストをかけない手法であればフォーム自体の文言や補助画像を変えるだけで大きな改善効果を得られる可能性があります。

(より詳しい改善手法は「EFO関連の記事」にてご紹介いたします。)

アップセル率…定期購入への誘導はLTVのアップに最も効果的なため、初回購入時からアップセルを狙い、追いかけたいKPIです。方法としては単品購入を選択された方がまとめ買いや定期購入といった「より単価の高い商品」の購入につながったかを計測します。

ECサイト運営経験がない方からすると非常識に思われがちな初回からアップセルを狙う手法ですが単品通販業界では多くの企業が取り入れ成功を収めている手法です。

とはいえ、商材や顧客層によっては、初回からのアップセルによって「失った注文」もあるはずですので、そういった傾向を掴む意味でもKPIの設定は大切になります。

各部門でのKPI:ステップメール

フォローメール1

 

名称は異なりますがWEB同様に母数と成功率を追いかけるのが基本です。

オプトイン率は登録データの総計からOKとNGの比率を算出するのみなので簡単に取得ができますが、開封率やクリック率、成約率はステップメールのシステムや外部のツールを利用しないと取得ができない為、無理なく取得ができるデータをKPIとして設定しましょう。

また開封率はメールの件名に大きく左右されます、レポート化する場合は数値だけでなく、件名も表記した「件名+数値」で並べたレポートを作成しておくと、今後の対策を練る上でも便利です。

その他、オススメ項目

・成約率の高い通数、時間帯、端末比率

先にあげたKPIを計測しながら、上記3点についてチェックすると、お客様の反応が出やすいタイミングが見えてきます。

このタイミングがつかめるとメール以外の同梱物やアウトバウンドといった複合施策を打つ際の参考にもなるので取得がおすすめです。

各部門でのKPI:物流

出荷あたりのトータルコストは、分解して詳細を把握することが大切です。例えば、作業時間に対して現状梱包費用がいくらか?などを把握することで何を改善すれば良いのかがわかります。

また、ミス率ですが、何をミスをしたのか?を詳細計測しとして改善を図ります。例えば、商品梱包忘れ、間違い、過剰 明細書の入れ忘れetc… 等です。

次に、在庫回転率ですが、これを上げることで、キャッシュフローがよくなり、保管費用も下がります。そして、返品率は、内訳を把握し、お客様都合なのか、販売会社なのか、配送会社なのかを把握し、それぞれの理由に対して改善を図ります。

最後に、在庫差異ですが、こちらもズレが起きているので、差異を把握し減らしていきましょう。

各部門でのKPI:コールセンター

コールセンターのKPIについてはより詳しい記事が、コールセンターの専門家の西野さんの記事「【保存版】通販コールセンターのKPIと成功のポイント」内で紹介されておりますので、紹介記事をベースにご紹介致します。

・入電率
・応答率
・呼損率
・新規獲得率
・定期抑制率
・クロスアップ率
・クレーム率

内製(社内)コールセンターであれば、更にプラスして、

・1次応対率
・フォロー率
・受電効率
・問い合わせ率
・稼働率
・平均通話時間
・平均後処理時間
・SL率(サービスレベル)
・離席率

それぞれの詳しい説明はより詳しく掲載されている、西野さんの記事「【保存版】通販コールセンターのKPIと成功のポイント」をご参照ください。

各部門でのKPI:決済

決済は、見逃しがちなKPIですが、繁盛店ではKPI設定を怠りません。

とくに手数料は受注件数のボリュームが増えると交渉の可能性がでてきます。
決済代行会社から提案してくれることは無いので件数や手数料を追いかけつつ、他の店舗の状況などを見比べて交渉の時期を見極めるのがおすすめです。

その他、各決済毎にLTVを見ていくのもおすすめです。
過去の記事「定期通販必見!ネットショップの決済手段の選び方」でご紹介したように決済方法によってLTVが変わる店舗は多いです。

LTVが高くなる支払方法が見つかれば、その支払い方法に促すキャンペーンを実施したり、フォームの作り方を検討するなど活用機会が多いです。

事例から学ぶECにおけるKPIの設定方法

それでは具体的ECのwebマーケティングにおける、KPIの設定方法を紹介していきたいと思います。 

ここまでKPIについて紹介しましたが、KPIはあくまでも別にある最終目的を達成するための目標であり、KGI(キーゴールインジケーター)という上位概念があります。

ECの場合、KGI=売り上げ目標である事が多いです。

今回の事例でも、売上の向上をKGIに置き各KPIを設定しています。

しかし、実際の現場では、売上をあげるぞ!と目標が決まった時、ビジネス戦略を詰める前に、がむしゃらに、片っ端にやっていくという事も多いのではないでしょうか

もちろんこれでは、思うように売上が上がらないだけではなく、偶然うまくいく事があっても、比較要素がないため、再現性の低いアクションになってしまいます。

 

そのため、がむしゃらに行うのではなく、この事例では

・流入数
・一回あたりの購入額
・コンバージョンレート

をKPIとして、対策を行いました。

 

3つのKPIを達成するためには、例えば

・流入数→広告、SEO、メールマガジン
・一回あたりの購入額→複数購入特典の実施、関連商品の表示、レコメンド機能設置
・コンバージョンレート→ランディングページの改善、サイト導線の見直し

などの対策があるのではないでしょうか。

そして、洗い出した対策に数値目標を算出し、各数値目標の達成度を管理しながら、愚直に進めていくだけです。

ちなみにこちらの事例では、当初KGIを売上の20%増加に設定していたのですが、無事、目標を達成する事ができました。

KPIを設定するにはまず、上位概念であるKGIを設定し、それを達成するためのKPIを実現可能性なども考慮しながら、一つずつ検討していく事が重要です。

また、万が一、目標達成できなかった場合、KPIを管理するプロセスの中からどこが足りなかったのかを把握し、PDCAを回す事も重要となります。

適切に目標管理できるKPIマネジメントは必ず導入するべき重要な手法だと言えます。

まとめ:これらをKPIに設定し、業務改善に活かす

ECサイトKPI2
ECサイト運営を始めたばかりは分かりやすいKPIである売上やコスト、LTVといった指標を設定し優先的に追いかける傾向がありますが、このKPIだけだと具体的なアクションを導きだすにはやや粗いKPIといえます。
繁盛店は必ず部門ごとに細分化されたKPIをいくつも設定して日々の活動や改善効果の監視を行っております。
今回紹介の内容を参考に自社のKPI設定の参考に役立てていただければ幸いです。

また今後の取材などで各社の個性の出たユニークなKPIや思いもつかなかったKPIがわかりましたらご紹介していこうと思っています。

 

おまけ:KPI学習におすすめの書籍紹介

今回の記事では、目標を確実に達成していくために必要なKPIについてご紹介いたしました。KPIやKGIと行った話はちょっとやそっとで習得できるものではありません。

したがって、目標達成できるECを作るのために書籍などを活用して知識を習得する必要があります。

ここまでお読みいただいた方のために、KPIを学ぶのにおすすめの書籍を2冊ご紹介したいと思います。

1から詳しく学びたいという方向けの書籍
KPIで必ず成果を出す目標達成の技術
計画をプロセスで管理する基本手順と実践ポイント

ec-kpi-book1

こちらの本は、重厚で難しそうな表紙とは裏腹に、一からKPIマネジメントを導入するための知識、具体例などが詳しく解説されています。

ただ、すでにKPIマネジメントを導入しているという方にとっては、もう知ってるよ!という内容まで丁寧に解説されていますので、KPIの考え方について全く知識がないという方や、これから、しっかり導入していきたいという方におすすめの一冊です。

 

サクッと大枠を知りたいという方向けの書籍
2時間でわかる【図解】KPIマネジメント入門
―目標達成に直結するKPI実践書

ec-kpi-book2

続いては、サクッとKPIや目標管理に関連する手法を学びたいという方におすすめの書籍です。こちら、2時間でわかるというキャッチコピーがありますが、図解で非常にわかり安く学ぶ事ができます。

また、ECに関連する購買行動だけではなく、人事、製造、生産管理部門に関してもケーススタディで解説されていますので、網羅的に知識をとりあえず入れたいという方にはおすすめです。

 

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