私が通販会社さんのCRM戦略やリピート率向上のための相談を受けると、皆さん口を揃えてこう言われます、、、
「大手通販会社さんや競合通販会社さんのものを参考にして、見よう見まねで作っているだけ、、、それぞれを何のために作っているかもよく分からない、、、顧客心理もよく分からない、、、そもそも何のためにやっているのかが分からない。だからどう改善すればいいかなんて全く分からない。」
今回の記事から数回にかけて、この最も多い悩みを解決するために、同梱物の裏側に隠されている心理技術を具体的に解説していきます。
絶対に欠かせない同梱物7つとは?
まず、一般的な同梱物にはどんなものがあるのか?
- お礼の手紙(サンキューレター)
- 代表あいさつと商品紹介:代表のおもいや商品のこだわりなど
- 商品の使い方
- 効果効能(ベネフィット)紹介と効果が得られる理由
- お客様の声や感動ストーリー
- 関連商品の案内(クロスセル)
- ニュースレター(会報誌)創刊号:創業ストーリーや開発秘話など
他にも色々とありますが、ひとまずこの7つは絶対に必要なものになります。それでは1つずつ解説していきます。
お礼の手紙や商品説明
①お礼の手紙(サンキューレター)
感謝を伝え、承認欲求を刺激することができます。購入していることを売り手側が喜んでくれている(お金が儲けるからではないところで)ことを伝えることによって、買うという行動が「承認」されたと感じてもらえます。
②代表あいさつと商品紹介
代表のおもいや商品のこだわりなど
代表の「夢・理想・信念」を伝え人間としての信頼を獲得することで「不安」を取り除き、安心して購入・使用してもらえるようにするのがねらいです。
商品サービスの価値だけを伝えても、購入者は素人なので科学的根拠を理解することができないため、完全に信頼することは難しく、常に「自分はダマされているのではないか?」という不安を抱きながら購入・使用しています。
また、商品自体の科学的根拠は理解できなくても、商品に対するこだわりを伝えることで手間や品質を感じてもらうことができるので売り手側への信頼につながり、不安を取り除くことができます。
③商品の使い方
購入しなくなる方の8割以上が「効果効能を感じなかった」わけではなく、「使わなかった」から購入をやめています。
特に定期購入商品の場合は使わなかった商品がたまって消費しきれなくなった段階で解約になってしまいます。ただ単に取り扱い説明書のようにするだけでなく、使いたいと思うような見せ方や、たくさん使ってもらうような見せ方をすることで継続率を上げることができます。
さらに、ベネフィット・ストーリーニュースレターも
④効果効能(ベネフィット)紹介
効果が得られる理由を説明
人は実際に商品を使う前に頭の中で一度商品を使って「望んでいる結果」が得られると感じた時に行動をし続けるようになります。
望んでいる結果が得られることを確信してもらい、望んでいる結果がえられることを想像して、喜びや希望を感じてもらうことで実際に使用・購入し続けてもらえるようになります。
⑤お客様の声や感動ストーリー
顧客は本当に「望んでいる結果」が得られるのか不安な状態で購入・使用しています。その不安を取り除くのに最も効果的なのが「お客様の声」です。
「お客様の声」以上に購入・使用を動機付けてくれるものはないので、とにかくここを充実させることが重要です。さらに「お客様の声」をドラマチックに演出してくれるのが「感動ストーリー」になります。
人はストーリーが大好きです。「がけっぷちの人が今では笑顔で最高の生活を(負け犬がヒーローに)」のようなストーリーを見ることで、顧客は励まされ希望を感じ購入・使用を継続してくれるようになります。
⑥関連商品の案内(クロスセル)
ただ単に「こういう商品も取り扱っています」というのではなく、すでに購入している商品と関連付け、「今あなたの使っている商品の効果をさらにアップさせることができる」ことをイメージしてもらえるようにします。
関連商品の購入を「新しい行動」や「追加の行動」と位置付けるのではなく、「今している行動の強化」と位置付けることで、関連商品購入へのハードルを下げることができます。
⑦ニュースレター(会報誌)創刊号と月刊号
創業ストーリーや開発秘話など(創刊号)
創刊号は魅力的な自己紹介をストーリーにして、初回購入者に知ってもらい親近感や信頼を感じてもらえるようにします(漫画などにすると閲読率があがる傾向にあるのでオススメ)。
月刊号は最新情報のアップデートや理想の結果を得られた顧客を紹介するために使っていきます。ニュースレターは顧客との関係性を強化するための最高のツールなので、ニュースレターの精度が上がれば上がるほどリピート率はあがり、関連商品の購入も増え顧客生涯価値(LTV)も上がるようになります。
ニュースレターとカタログを組み合わせた「マガジン型カタログ(マガログ)」を発行できるようになるのが最終目標地点です。
今回の記事では同梱物の概要を一気に紹介しました。次回の記事から1つずつ具体的な事例を使いながら解説していきますのでお楽しみに。