2016/04/22

動画付き!やずやの売上を上げたCPM分析とは?

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リピート購入商材を取り扱うECサイトで重要な「CPM(=顧客ポートフォリオマネジメント理論)」というネットショップが利用する顧客ランクを活用した分析手法をご存知ですか?

実はこのCPMという分析手法は、健康食品通販の雄「やずや」の窮地を救ったともいわれる分析手法であり、メールやDM・アウトバウンドといったリピート客とのコミュニケーション戦略を作る「顧客感動創造マーケティング」を行うための入り口となる分析手法です。

本日はCPM(=顧客ポートフォリオマネジメント理論)について、用語の説明や誕生の背景、カートシステムを使った分析事例も交えたご説明をいたします。

CPM(=顧客ポートフォリオマネジメント理論)とは

cpm1

まず、CPM(=顧客ポートフォリオマネジメント理論)について紹介したいと思います。

顧客ポートフォリオマネジメント理論とは健康食品通販で知られる「やずや」を成功に導いた西野博道氏の提唱するマーケティング理論のことで、長期的に売り上げを維持、拡大していくための理論です。

具体的には既存顧客に対する取り組みを定義しており、購買状況などから顧客状態をセグメントし、各層ごとにフォロー方法を変えながら、優良顧客へ育てていくという方法です。

特に、リピート購入の可能性が高い商材を扱っているネットショップではこの方法を取り入れる事で効率的に売り上げを伸ばしていく事ができます。

通販ビジネスでは、売り上げを伸ばす手段として主に下記の3パターン

「既に優良顧客(最も反応がする顧客層)」

「現在お付き合いのある現役客(現役層)」

「優良だが、離脱した顧客層(優良離脱客)」

この3つの顧客層へのフォローへ力を注ぐパターンを取られるケースが多いのではないでしょうか。

優良顧客層と現役客層は既にお金を使ってくれている、かつお付き合いもあるのでサービスへの信頼感も構築できているためコンバージョンにつながりやすく短期的に売り上げを上げる事が可能にみえます。優良離脱客も一時的な離脱と考えれば戻ってきてくれる確立が高く見えるのでフォローへ力を注ぐ理由として考えられます。

しかし、優良客である時点で、すでに顧客層の中では最上位に位置し、取引額の増加する顧客よりも離脱顧客の方が理論的には多くなります。したがって、長期的な観点で見た際に売り上げを伸ばしていく手法としては不十分だと言えます。

しかしCPM(=顧客ポートフォリオマネジメント理論)では特定の優良客・現役客層のみに力を入れるのではなく、セグメントした顧客層ごとに施策を変え、離脱率を下げながら顧客を育成していく事で長期的に売り上げを伸ばしていく事が可能になります。

 

CPM分析 誕生の背景

CPM2

「やずや」では新規獲得と売上が落ち着いてきた時期にRFM分析を導入、短期的に売上げをつくるRFM分析は販促効果の上がりやすい顧客層へアプローチが出来る反面、安い価格や特典の多い対抗商品がでてくると離脱をされやすいと考え、別の観点から情報分析を考えた過程でCPM(=顧客ポートフォリオマネジメント理論が誕生したという背景があるとのこと。

(「社長が知らない 秘密の仕組み(著者:橋本陽輔 氏」という本で紹介されています)

「やずや」のCPM(=顧客ポートフォリオマネジメント理論は、自社の方針に合った「お客様との絆づくり」を考慮し、「1回の購入実績は少なく目立たないが長期間に安定してコツコツ買って下さるお客様」というRFMでは切り捨てがちになる顧客層を重視した分析手法です。

顧客リストを初回客からリピート顧客の分類する5つの顧客層の定義をご紹介いたします。

CPM分析で使う5つの顧客層

1新規現役離脱期間が240日未満のお客様(新規客は在籍期間を0日とする)
2ビギナー現役初回購入日から90日未満の間に2回目を買い、かつ離脱期間が240日未満のお客様
3流行現役在籍期間が90日以上210日未満であり、離脱期間が240日未満。なおかつ売上累計が7万円以上あるお客様
4継続現役在籍期間が90日以上あり、離脱期間が240日未満。なおかつ売上累計が7万円未満のお客様
5優良現役在籍期間が210日以上あり、離脱期間が240日未満。なおかつ売上累計が7万円以上のお客様

※「社長が知らない秘密の仕組み」のP24~P28から引用
※売上累計の7万円は、1回あたりの客単価の約7倍。(もし、客単価5,000円の場合は35,000円程度)
※赤字のコツコツ客を最重要とする。また浮気の可能性の高い流行客をつくらないのが「やずや」の方針


更に上記の顧客層へ離脱客の定義を加え全10個の顧客層を作成します。

1新規離脱初回購入日から240日以上、何も買っていないお客様
2ビギナー休眠ビギナー期間(90日未満)の最終購入日から240日以上、1度も買っていないお客様(流行客にも継続客にも進まなかったお客様)
3流行休眠流行現役の顧客層にいる期間(90日以上)の最終購入日から240日以上、1度も買っていないお客様
4継続休眠継続現役の顧客層にいる期間(90日以上210日未満)で最終購入日から240日以上、1度も買っていないお客様
5優良休眠優良現役の顧客層にいる期間(210日以上)で最終購入日から240日以上、1度も買っていないお客様

※「社長が知らない秘密の仕組み」のP24~P28から引用
※売上累計の7万円は、1回あたりの客単価の約7倍。(もし、客単価5,000円の場合は35,000円程度)


上記の顧客層を集計表に毎月記録し、増減を確認します。

顧客層の見方は?

現役層が増えれば経営は安定に向かっていると言えます。しかし休眠が増えていれば問題です。

売上の増減だけを見ていると気づきにくい、その前段階にある“顧客離れ”に気付くことが出来ます。

この変化に気付けると、課題の解決策を考えます。

休眠顧客層の顧客フォロー方法や、休眠に入る前の獲得段階で顧客とのミスマッチがあったのでは?といった課題に企業全体で考えることができます。

問題を可視化するためにグラフ化し、毎月チェック

と、ここまでご説明いたしましたが、もう少し直観的にわかる方が良いですよね?

ということで、今回はCPMによる課題発見と活用のイメージを深めていただくために集計表とサンプルの動くグラフをご用意致しました。

レベル1 集計表の作成

顧客層の推移を知るために5つの顧客層の「現役」と「休眠」を毎月チェックしてエクセル等に記録していきます。それぞれの顧客数を記載したのが下記の図です。
CPM3
※顧客層の名称は、たまごリピートの顧客分析機能のものを使用。

毎月を並べていくとおおよその各ショップの顧客層のボリュームゾーンが見えてきます。

ただし数字だけを見ていると見逃しやすいので、エクセルのデータバー機能などを使うことでデータを可視化すると小さな変化を見逃しにくくなるはずです。

ちょうど増減の部分にデータバーを入れてみましたが、だいぶ見やすくなってないでしょうか?

レベル2

上記のデータに更に手を加えます。
各ランクの「人数」に追加して「平均累計購買金額(平均LTV)」と「平均在籍期間」を入力します。

CPM4
※顧客層の名称は、たまごリピートの顧客分析機能でのものを使用。

上記の図の6か月分を用意し、グラフ化したものが下記の動画です。

縦軸がLTV、横軸が在籍期間、円の大きさが人数です。       
今回はわかりやすくご紹介するために推移を動くグラフでご用意していますが、動かすことは大事ではなりません。
大切なことは毎月の動きを並べて比較できていれば十分です。

このグラフから読み取りたい大切なことは、

「円が右上に推移していっている(期間も伸び、累計購買金額も伸びている)」
「現役のグラフの面積が大きくなっている(現役が多い)」
「休眠のグラフの面積は小さい(休眠が少ない)」

という3点です。

上記のグラフの結果が出た場合ば今の方向性を維持しつつ、課題の継続離脱と新規離脱の改善が進めばより良い状態を維持できるでしょう。

おまけ:優良現役と継続現役よりも離脱の方が悪い例

CPM分析の上げた功績

CPM分析を取り入れた「やずや」は

「利益をもたらしてくれる顧客層の理解」
「顧客層に応じたアプローチ」


を行えるようになり、1年程度で売上を改善、その10数年後には社員数は当時の2倍ながら売上は約14倍にまでアップしたそうです。

まとめ:CPM分析は“レントゲンによる健康診断”

CPM分析は新規とリピート、休眠顧客を「見える化」する分析手法です。
ただしこの分析は1か月分のデータを見ただけでは判断がつきません。

半年程度見続けることでレントゲン写真を連続してみていくように企業の事状態が“健康診断”のように把握できます。

またCPM分析の結果を活かすためには組織全体で見る習慣を根付かせ、現状と改善の意識を持ち続けることが大切です。

毎日見るパソコンのデスクトップや出入口にグラフを貼ることで、組織全体でお客様からの評価に気を配っている企業もあると聞きます。
皆さまも取り入れてみてはいかがでしょうか?

オススメ情報!

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