2017/12/23

【2018年未来予測】広告慣れしたユーザーの目を止める今後のランディングページ

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アートマチック株式会社の真崎社長に2017年を振り返っての販売LPに関するキーワードや、2018年に販売を強化するためにトレンドになるであろうことを定期通販ラボ編集長の大塚がお話を伺いました。

 法改正で広告の表記が大幅変更

大塚 2017年に目立った案件はどんなものでしたか? 

真崎 いくつかあるのですが、一番目立ったのは2016年の11月25日に改正された薬機法に関する案件が多かったですね。

大塚 それは制作を受けてからクライアントさんの方が困られた感じですよね?

真崎 薬機法もそうなんですが、景品表示法もそうですね。薬事に関しては厳しくなってきているので、制作する前にエビデンスを揃え、薬事のことを理解した上で書かないと、時間もコストもかかってくるということが目立ちました。

大塚 例えば一つわかりやすくいうと、「このへんを理解してなくて問題が起きた。」といったことはありますか?

真崎 景品表示法で、打ち消し表示ですね。例えば、そこを曖昧にしてる「顧客満足度97%」といった表現。おそらく他のLPを見て、自分たちもそれで表現したいと言われるのですが、そもそも「何年の何月に社内で調査した。」「〜協会調査調べ」といった証拠がないと景品表示法に引っかかるわけです。

大塚 それはそうですよね。

真崎 意外に気にされないんですよね。ユーザーさんに誤解を招かないようにすることを意識しないと後々トラブルになりかねないので、そこは制作会社側も言わないといけないですね。他にもダイエット食品のファーストビューとかでくびれのある女性を掲載するのも、根拠がなければアウトなんですよね。

大塚 はいはい。そうですね。

真崎 写真のチョイスも考慮しないといけませんね。

大塚 それはこの1年で厳しくなったんですか?

真崎 厳しくなりましたね。パトロールを人間がやってるので考査が厳しくなってきているのかなと思います。

大塚 ではそのあたりはクライアント事業主さん自体もそうですし、パートナーの制作会社さんも理解していないとダメですね。

真崎 そうです。そうです。弊社としては、制作を受けることも仕事なのですが、制作を受けてから市場に出していくことも仕事だと捉えています。製作してから「表記的にダメなので使えません。」では、事業主さんもページが出せない、広告が出せないという状態になってします。

だから、制作をする前に調べた上で訴求を考えないと、結局時間の無駄になります。特にシーズン系商品だとリリースがずれ込んでしまうと市場のニーズがなくなってしまうので致命的です。今期は特に薬機法・景品表示法が厳しくなったのは意識していった方が良いと思いましたね。

大塚 そうですね。表記の問題で広告が出せないとなると売り上げにも直結しますしね。
他に何かトピックありますか?

 LPは複数作成が基本に

真崎 LPのデザインでいうと、今まではLPを1枚作って、yahoo!やGoogleで広告から繋げていけば良かったのですが、今はLPを作っても媒体によって審査が異なります。Googleは通ったのにyahoo!は通らなかったとかがありますね。

媒体によって使える表現が異なりますので、LPは基本的には分けて作ることを前提に作った方が良いですね。依頼者さんは、コストのことを考えると最初からは分けたがらないのですが、結局分かれてしまいますからね。 

大塚 みなさんどれくらい分けるんですか?

真崎 基本的には、yahoo!とGoogle、あとはアフィリエイト用のページですね。

大塚 LPはターゲットによって何パターンも分けるという話がありましたが、考査の観点からも分ける必要があるんですね。

真崎 ターゲットの意識は、基本的には潜在層と顕在層に分かれていて、8:2くらいの割合です。心理状態が違うと、アプローチの方法が異なります。今年は潜在顧客へのアプローチとしてインフィード広告も増えてきたと思います。

Facebookやニュースサイトへの表示といったアプローチというのが増えましたね。うまくやっているところは記事広告を作成しています。それこそ何十本と。

大塚 なるほど、1パターンじゃないんですね。

真崎 やっぱりコンバージョンを取っているところは何パターンも作ってるんですよね。ターゲットの意識によって入り口は変わってきますし。LPもそれに合わせて、全てに対応させて変えるわけではないですが、ある程度変えていきますね。

大塚 インフィード広告は今年どう変わりましたか?細かくなりましたか?

真崎 細かくはなりましたね。あと、事業者さん側からするとリーチ範囲が大きくなりましたね。PPC広告のような検索広告はある程度商品を探している、悩みが顕在化したお客さんへのアプローチだったと思うのですが、新規を取るという意味では、まだ悩みがぼやけているような潜在層にアプローチする企業さんが増えている印象ですね。

 広告慣れしたユーザーには「リアルさ」が重要

大塚 インフィード広告でポイントはありますか?

真崎 インフィード広告をやっていると、お客様のリアルな悩みを知れます。CVRにつながる悩みがわかるんですよ。それをLPに反映するのがポイントですね。皆さん記事広告は頑張るのですが、それがLPと合っていないと結局購入には繋がらないんです。

LPと記事、広告を合わせていく必要がありますね。そのためには制作を一括でやるように受けていかないとなかなか厳しい。広告だけ別の代理店に頼むとフィードバックに時間がかかります。広告、記事、販売LPを一括受注しないと、改善のスピードが上がらないので。 

大塚 広告ごとに合わせるならスピードは重要ですもんね。

真崎 あと、そこからバナーを作ったり。そういったクリエイティブ作成も一緒に受けていく必要を感じますね。ユーザーさんが広告に慣れてきているという背景がありますし。

大塚 「これは広告だ。」と、わかる割合は上がってきますよね。

真崎 はい、一般の方も気づいてきていますね。例えば「定期コース」という表現の受けが悪くなってきています。通販で、単品購入、定期コースというのがよくあって、定期コースというとユーザーも「解約しないで買い続けないといけないのだろう。」という認識ができてしまっているんです。

だから「集中コース」といった表現を使ったりします。不思議なことに、定期コースを申し込まなくても、セットで購入したり、単品を3つ購入したりすることはあるんです。結局一緒なのに。

大塚 へぇ〜〜。

真崎 おそらくユーザーもなんとなく3ヶ月は使わないといけない認識はあるんでしょうね。3本分を単品のセット購入するとかありますね。

大塚 お客さんの認知が早いんですね。

真崎 広告のシャワーを浴びて、お客さんが広告に慣れてきているので、ページの反応も悪くなってきてますね。だから努力されている企業さんは定期コースを見直したり、ちゃんとお客様のところにお伺いして、定期を解約されたお客様には電話するといったこともしています。

大塚 販売を手伝われている真崎さんから見ても、通販企業さんはリピートのフォローのところが気になってるんですね。

真崎 すでに商品が複数あって、1本目、2本目の経験から「今回の商品はこういう風にやりたいんです。」といったご依頼をされるクライアントさんの中にも「定期コースは受けが悪いので集中ケアコースにします。」と表現を変える方もいます。

大塚 その変化は僕ら定期通販企業にとっては影響が大きいですよね。

真崎 弊社も通販系のLPを作って4〜5年経っているのですが、ユーザーさんが、だいぶ慣れてきたという印象はありますね。広告の話からデザインの話に戻しますと、ファーストビューで、モデルさんや購入した素材を使うと反応が悪くなってきています。写真が他の会社と同じになってしまうんです。

逆にリアルなお客さんの声をファーストビューに持ってくると反応が良くなりますね。ユーザーも広告とわかってはいても、顧客の声なのでリアルだと感じるのでしょう。

大塚 ユーザーもわかってきてるんですね。それだとお客様の写真が使えるように通販企業側が努力しないといけないですね。

真崎 弊社も仕事を受けるときに「こういった素材ありますか?」とヒアリングシートで聞くんですけど、まだまだお客様の声は少なかったりします。いわゆる成分とかのデータは揃ってるんですが、お客様の声が取れていなかったりするんです。

実はお客様の声は唯一差別化できるところなんです。だから愛飲者・愛用者が多くて協力してくれるなら「座談会をやりましょう。」という提案をしたりします。そうやって取った声を使うとLPがリアルになるので、とても重要ですね。

 芸能人をプロモーションに起用する時のポイント

大塚 なるほど。今年多いと思ったのは、芸能人が出てるところが多いと感じたのですが、そのあたりどう感じますか?

真崎 使い方によると思います。私のクライアントさんの中には芸能人を使ってらっしゃるところもあります。ですが、例えば女性をターゲットにした健康系の食品のLPに、社長の知り合いの繋がりで男性芸能人を使いたいというのがあったりすると、コンセプトがブレるじゃないですか?そういうのは少し違うかなというのはありますね。

大塚 ユーザーからしたらそうですよね。

真崎 あとは元々活躍されていたアイドルとかだと、そのイメージがあるのでイメージと商品のギャップがあることがありますね。

大塚 モデルさんから感じるイメージと商品のイメージがずれているということですか?

真崎 そうですね。例えば、元々痩せてるアイドルがダイエット食品を紹介したりとかですね。ユーザーは彼女が元々痩せてるのを知ってるので商品の価値が伝わりづらいですよね。元々ぽっちゃり体型の人が痩せている広告だったら説得力があるんですけど(笑)。

大塚 出せばいいという問題ではないんですね。

真崎 例えば、黒ずみやニキビといった女性の悩みを解決する商品だと、グラビアアイドルさんとか、肌の綺麗さが仕事に繋がってる人を起用することでうまくいっているところもあります。

大塚 芸能人が持ってるイメージを活かせば良いということですかね。

真崎 そうですね。あとは芸能人を選別しているクライアントさんもいて、例えば本音しか言わない芸能人の方を接待して説得して広告に出てもらったりしています。

大塚 なるほど、「この芸能人は本音しか言わない。」といったイメージを利用するのですね。

真崎 そうですね。そういう人たちをいかに起用するかは企業努力ですね。一緒にゴルフに行ったり、接待にも力を入れている企業さんもいます。そうすると芸能人の方も協力してもらえますね。会社のことも理解してくれているので。

大塚 全体的に消費者が広告に慣れや疑問を感じてきているので、いかに真実味を作り、商品とマッチさせていくかという流れが加速した1年なんですかね?

真崎 間に入っている制作会社としてはそれが目立ちましたね。

 広告でユーザーの注意を引くにはシネマグラフ

画像引用先:http://annstreetstudio.com/2012/04/13/its-the-perfect-time-of-year-for-afternoons-at/

大塚 そうなると2018年、この辺が販売に当たって重要になると思うポイントはありますか?

真崎 最近増えてきたのはシネマグラフですね。基本静止画なのですが、画像の一部が規則的に動くといったものです。ユーザーが広告慣れしてきているので、目を止める工夫が必要なんです。例えばLPのファーストビューとかで使用したり、バナーでも使用したりしますね。

大塚 実際に成約率は上がるんですか?

真崎 数%ですが、改善しているところはしていますね。競合との差別化を測るために早くやったほうが良いですね。新規のユーザーの目にとまったり、商品のイメージを伝えやすくなりますね。シネマグラフは来年も続くと思います。

大塚 まだ一部の方が使っている段階ですかね。

真崎 そうですね。まだ試している段階のところが多いです。試してみて良い結果になってるところが徐々に出ていている感じですね。

大塚 化粧品とかが多いですかね?

真崎 化粧品は多いですね。快眠サプリメントだと布団からでる姿を表現してみたり。

大塚 商品を使った後のイメージがわかるようなものですかね。

真崎 そうですね。ビフォーアフターでアフターの表現でもシネマグラフが増えてくるんじゃないかと思います。

大塚 面白いですね。他に注目のトピックスはありますか。

 ユーザーは簡単に買い物がしたい

真崎 あとはカートのところで簡単に決済させる動きが目立ちます。Apple PayやAmazonで購入するといった感じですね。ユーザーさんがスマホで買い物することに抵抗がなくなってきているのだと思います。今後は簡易決済の方法が主流になってくるのではないでしょうか?

大塚 通販でもですか?

真崎 そうですね。Amazonでも「今すぐ購入」でワンクリックで買うことへの抵抗も減ってきていますしね。

大塚 ユーザーさんからすると、決済が簡単な方を選びますよね。企業が追いつかないといけませんね。

真崎 事業者側からしても設置がそこまで難しくないですしね。

大塚 実際、簡易決算を取り入れることで成約数が増えた例はありますか?

真崎 まだそんなに母数が増えているわけではないのですが、全体的に取り入れる傾向はあります。やらないよりはやった方がユーザーも増えますから、打ち合わせ段階で設置できるか聞かれることも増えてきましたね。

大塚 なるほど。

真崎 事業者としても決済は簡単にしたい。と思うようになってきているとは思いますね。

大塚 確かに2017年「〜ペイ使えますか?」という問い合わせは増えましたね。

真崎 あとはソーシャルログインで、ログインを簡単にしたりですね。

大塚 スマホでの購入を考えるとログインも決済も簡単にですね。

真崎 そうですね、50代・60代向けの商品でもスマホからの流入が増えてますもんね。今もう8割くらいがスマホからの流入ですからね。若い層だけでなく、中高年層もスマホで買うんです。抵抗がなくなってるんですかね。

大塚 2018年は、目を引く広告としてシネマグラフ、あとはスマホでいかに決済を簡単にするかというところがあるだろうということですね。他に何かありますか?

 テクノロジーの発達でサイト制作会社の立ち位置も変わる

真崎 去年からなんですけど、チャットボット系も設置が増えてきました。そちらで購入・決済ができるとかですね。LPを見ているとチャットボットが出て「いかがですか?今なら無料です。」といった、メッセージと購入フォームが出て決済まで行けます。

大塚 チャットボットで買う方の違いはあるんですか?

真崎 例えばクレジット決済との連動ができていないという問題もあるんです。あとは接客フローをメッセージ化する面がまだ整っていないところもあります。

大塚 でもそっちの方が楽ですよね。海外のECだとFacebook Messengerで買い物することもありますもんね。

真崎 それも、ユーザーに簡易的に決済させるというところに近いかもしれませんね。いずれメッセージはAIが作ってくれるようになると思います。

大塚 すごいな。テクノロジーは注目しておかないと行けませんね。制作も大変ですね。

真崎 はい、制作会社は今後ロボット、AIも意識しないといけないです。テクノロジーでいうと物流・CRMを含め今後通販会社さんも変わってきますからね。

大塚 物流もテクノロジー使わないと厳しいですよね。CRMもMAを使わないと厳しいという話もありましたし。

真崎 カート・顧客管理・発注、全てがテクノロジー化していきますね。

大塚 そうなると真崎さんへの依頼内容も変わってくるんじゃないですか?

真崎 そうですね。これまでは制作会社という立場でしたが、企業に入ってのコンサル的な感じになってきていますし、これからは広告メディアとつなぐことも含めて総合的に話をしていかないといけません。ページを作ったからといって終わりではないですからね。

大塚 そういった意味では真崎さんのような幅広くわかっている方とやるか、クライアントさん自身が分かった上でお付き合いするか、どちらかですよね。

真崎 そうですね。厳しくなっていると思います。

大塚 バナーからLPまで一貫性を持たせるだけでも大変ですもんね。

真崎 あとは、やるべきことを地道にやりつつ、新しいことも取り入れてく感じですかね。

大塚 そうですね。新しいことは結果が出るのにタイムラグがありますからね。

真崎 そうなんです。タイムラグがあるんです。

大塚 そうなると、現場で回してるノウハウは貴重ですね。今日の内容を参考にして活かしてもらえると嬉しいですね。今日はどうもありがとうございました。

真崎 ありがとうございました。

 【2018年予測】シネマグラフの需要とスマホ決済がポイント!

総括:法改正から1年以上が経過し、媒体によって仕える表現の違いからLPは複数作成するのが基本になりました。制限がある中でどのようにお客様の目に止めてもらうのか。より購入して頂きやすい表現は何かなども変化してきています。やるべきことをやりながらも、いち早く他社が取り入れていない要素をテストしてみる事も重要だと分かりました。

2018年はシネマグラフの需要やスマホ決済を要チェックです!

 

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